ブログ28日目
今日は、自信過剰な人が陥りがちな悲劇について書こうと思います。
このブログについて
このブログは当初は一般向けに書いていましたが、今はデジタルスタジオの社内従業員向けです。人が増えたこともあり、ほとんど会社で会わない人や、リモートワークで全く会わなくなってしまった事もあり、社長の考えや思いをブログを通じて発信しようと思っています。デジタルスタジオ以外の方が読んだとしても、常に役に立つことを前提に書いていますので、何らかの参考にはなると思います。
たいした経験もない若手社員が、過剰な自信をもって接してくることがあります。いわゆる根拠なき自信ってやつです。全く経験がないかというと、そうではなく、それなりに仕事に対して経験もあり、熟知していたりします。でも、その仕事単体で業界から称賛を浴びるほどのプロではないし、まして本が執筆できるほどの専門家でもないということです。
一言で言えば、自らの能力の低さを認識することができない困難さかがゆえにオチいつ認知バイアスの一つです。
能力の低い人は
- 自分の能力が不足していることを認識できない。
- 自分の能力の不十分さを認識できない。
- 他社の能力の不十分さを認識できない。
- その能力について実際に訓練を積んだ後であれば、自信の能力の欠如を認識できる。
なのに、社内ではあたかもその仕事をすべて分かりきっているようなプライドの高い態度の人っています。これをダニングクルーガー効果と呼びます。
出所: onlinepethealth.com |
Y軸が自信、X軸が知恵・博識です。
第1段階 : Peak of Stupit(究極のバカ)
特定の仕事にちょっとした知恵を得ると、自信は急上昇します。その自信は一気にピークに達します。これを専門用語では Peak of Stupit (究極のバカ)と呼んでいます。学び始めは自分は他人よりも専門的な知識や経験があると優越の錯覚に陥り、自信に満ちていることが多いのです。
そりゃそうです。周りをみても、自分と同じ知識を持っている人が少ないと感じるわけですから、「キャー」とか「すごー」とか言われるて、自分がプロか専門家になったような錯覚になってしまうわけです。
例えば、プログラミング。PHPでもPythonでもなにかのアルゴリズムを書いたりして最初はそれなりにできたのですが、いろいろレビューされていくうちに、やっぱり抜本的にもっと高度な知識がいると感じたりします。ユーザーインターフェースもそうです。
例えば、データサイエンス&AI。データを集めて解析できたところまではいいけど、解析した結果が、仮説と大幅にずれた時にその理由が全くわからなくなり、ちょっとかじった程度の知識では他人に説明がつかないと感じたり。
完全な井の中の蛙です。
第2段階:Valley of Despair (絶望の谷)
仕事を進めていくと、やがて知らないことや解決しがたい事象が次から次へとでてきます。ちょっと前まで自信はあったのにその自信が絶望の谷へと転落していきます。ここで、復活できるか、はたまたそのまま谷に落ちたままになってしまうのか、、。
第3段階: Slope of Enlightenment (回復期)
絶望の谷行くと、それ以上下には落ちないので、だんだん自分の能力を客観的に把握できるようになります。ここからは私独自の意見になります。
この段階では堕落する人が多数派ではないかと思います。
例えば、学校で習う数学。数学の最初は教科書にある超簡単な例題から始まります。例題を解説付きで解いてみる。
ここまではOKです。次は、例題とほぼ同じレベルの基本問題を数問解いてみる。これで、一気に自信過剰になる人もいれば、いやだまだ、、と自分の能力を低く見積もる人もいます。
次は、基本問題の中でも少し難しい発展問題。このあたりから、例題や基本問題の本質的な解法を理解していないとすぐに挫折してしまいます。
最後に応用問題。基本問題で10問中10問正解できるようになれば、応用問題にチャレンジしてみることですよね。スムーズに解けてしまう人もいれば、もう一度例題に戻る人もいると思います。解説をみて理解した気になっても、違う問題でまた間違える。
そう、まさにここが本当の自信をつけられるか、そうでなくなるかの分かれ道だと思います。
私はまだまだ行ける! と思うか、やめてしまうかです。
第4段階:Plateau of Sustainability (自信がついてくる)
トライ&エラーを繰り返していけば、その分野における大半のトラブルシューティングができるようになります。トラブルシューティングの経験数こそが、その分野における圧倒的な自信の根拠になると私は信じています。
私も、社員で技術的なトラブルやお客様となんらかの問題が発生した時は、過去に自分が解決したトラブルシューティングの経験値が自信の根拠になっていたりするからです。つまり、自分の仕事に成長を感じ、自信を持ち始める時期ですね。
自分の能力や資質を正しく見極めることができるようになる。
ここまで認識することができれば、後々に大きな伸びしろが待っていると思われます。
社長であっても、偉大な起業家であっても、普通の社員であっても、だれもが一度は陥ってしまうのが、ダニングクルーガー効果です。
今日はここまで。
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