2024年8月14日水曜日

Google 口コミを2.9 から1年で 評価 4.5にあげた方法

本日、Google口コミについて書こうと思った動機があります。

今年になって、Google口コミに関する裁判がニュースになりました。


私の会社でもいくつかのWEBサービスを展開しているのですが、そのうちの1つのWEBサービスは口コミ 2.9 から始まり、1年そこそこで、現在は 4.5 まで口コミの評価を上げることに成功しました。


Google口コミで裁判沙汰にまでなっている医療機関や、ホテル・飲食業界の方の参考になればと思い、どうやって口コミの評価を上げたのか、自分なりの考えをまとめておこうと思います。


Google 口コミの影響力が強すぎて、裁判にまでなっている

特に、医療機関は売上に大きく影響しているので、死活問題のように思われます。



グーグルマップに悪評、口コミ投稿削除命じる 大阪地裁

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF031Z30T00C24A6000000/


現在、Googleクチコミ被害者の会により、弁護団が結成されています。


弁護団により、医療機関の誤った消費者の口コミや認識を削除してもらうように動きかけています。


Googleマップクチコミ被害訴訟

http://g.todasogo.jp/



飲食業界、ホテル・宿泊業界、医療・ヘルスケア業界 は特に酷い

データがあるわけではないですが、この3つの業界は特にGoogle口コミの影響を受けていると思います。


私自身も、Google口コミの影響をかなり受けています。


ドライブで知らない土地のカフェとレストランに行こうと思ったとき、Googleで口コミの評価が高い順に行きます。


先日、長野県佐久市という場所に行ったのですが、お昼のレストランを探すとなると、Googleマップに頼らざるえません。


そして、どうせなら口コミが集まっていて、評価が高いレストランに行こうと思うのは、誰も同じだと思います。


Googleマップを使って、お昼のレストランを探すとき
長野県佐久市に行ったとき、Googleマップを使って、お昼のレストランを探しました。



娘の病院に連れて行くときも、自分が地元の病院に行くときも、やはりGoogleの口コミを必ず見ます。



口コミの評価が3以下になると、消費者の70%は避ける

口コミの評価が平均3点以下になると、消費者の約70%が来店を避ける傾向があると言われています。すごい影響力です。


企業であれば、それによって売上が減少してしまうので、Googleの口コミは無視できない存在でしょう。


自分が病院を経営してて、Google口コミが 2 とか 3 以下だったら、確かに凍り付くかもしれません。



口コミは消せるか?


Googleの口コミを消す行為は、ニュースを見てわかる通り、弁護士などを介して、Googleに訴求するなど、相当な労力がかかることが分かります。

レストランのオーナーや、病院を経営している医者の方が、勤務時間中にこんなことに時間を費やすのは現実的ではないかもしれません。

Google側では、レビューの削除依頼 ができる仕組みはありますが、削除ができるのは、あくまでもGoogleが定めた禁止および制限されているコンテンツに限った内容です。

例えば、以下のような内容の場合です。

虚偽のコンテンツ
誤った情報
ハラスメント
個人情報
わいせつ、冒とく的な表現
性的描写


「あの医者の診察は、やる気もなく、ちゃんとこちらの内容を見てくれず、さっさと診断を終わらせるようで、抑圧的だった。」 

このような口コミが書かれたとしても、これはあくまでも個人の価値観ですので、削除できないことになります。

その病院の医者が一生懸命やっていたとしてしても、個人が受け取った価値観を否定することはできないので、削除は無理だと思います。

悪い口コミが発生する構造的な問題


私は過去1年間、口コミがいつ発生しているのか、見てみました。

口コミの投稿は基本的に2つです。

  1. ユーザーが自発的に投稿する
  2. こちらからユーザーに投稿を促し、投稿してもらう

多くの医療機関、レストラン、小売店は、口コミ対策は基本的に行わず、口コミは体験したユーザーが、自発的に、自然発生的に増えるものだと信じているのだと思います。

そして、悪い口コミとは、ユーザーが自発的に投稿した結果だと思われます。

そもそも論ですが、口コミを書くエネルギーがどこから発生しているかと言えば、

怒り


だと思います。

おそらく、大半の人は口コミを書く行為までいかないと思いますが、

ある一定数の人は、怒りのエネルギーが抑えられなくなって、悪評を書くという行為に及んでしまっているわけです。

「私は、こんなに酷い体験をしたの!! みんなも被害にあわないように、私の意見を聞いてよっ!!」

と言いたいのだと思います。


実際、人がどんな時に、どんな精神状態のときに、「怒り」が生じるのかは、他人事なので、誰もコントロールできませんよね。

企業が、口コミの悪評がでないように、サービスや商品の質を改善するのは、当然として、

かといって、口コミが良くなるといういことは、、、期待できないと思った方が良いです。


私がGoogle口コミを改善したのは、

ユーザーに投稿を促し、投稿してもらう


方法です。

ユーザーに投稿を促し、口コミを投稿してもらう方法とは?


なぜ、ユーザーに投稿を促進した時に良い口コミが発生するかと言えば、

自発的に書く場合のエネルギーが「怒り」であるのに対して、

受動的に書く場合のエネルギーは「特典」に変換することができるからです。

ユーザーが口コミを書くモチベーションは、特典に置換わっていますので、特典をもらうために、なるべく良い口コミを書こうという気分に(ちょっとは)期待することができますよね。


では、ユーザーに投稿を促進するためには、「そのユーザーは誰か?」を特定する、つまり個人情報を収集する必要があります。

無理を承知でここからは書きますので、IT系に弱い方は、「こんなの無理...」と思うかもしれませんが、それでも、ここまでやれば、良い結果に結びつくこともあると思って、読んでみてください。

大前提ですが、

来客した時に、顧客データを取り、顧客データベースを持っていないと、そもそも良質なレビューは生まれません。

医療機関であれば顧客カルテを元に、診察内容を電子化していると思われますので、それが顧客情報のようなものだと思います。

しかし、○月○日から3ヶ月経過した顧客の情報をリスト化できるでしょうか?

ホテル・宿泊施設も、小売店も同じです。

WEB情報で顧客情報を適切に管理できているでしょうか?


個人情報を取得して → データベース化 までは、できていたとしても、任意の日付(○月○日)から▲ヶ月経過した顧客の情報をリスト化できるでしょうか?

ここが、良質な口コミを得られるかどうかの仕組みになってきます。

個人情報の適切な管理が良質な口コミを生む構造


個人情報がデータベース化され、その個人情報を日付で区切ってアクセスできる仕組みがあると、来店から1週間後、3ケ月後、半年後、1年後、、とお客さんと不定期にこちらからアプローチすることができます。

個人情報がないと、アプローチすらできません。

個人情報とは、facebook や LINE、YouTube のフォロー数ではありません。
個人情報とは、個人が特定できるユニークな識別情報のことです。

最も簡単な識別はメールアドレスです。

一般的に、医療機関やホテルなら、予約時にメールアドレスないしは電話番号で取得しているはずです。

難しいのは、小売店です。

小売店の場合はECサイトを持っていることが前提になります。

小売店でECサイトを持っていれば、WEBで会員登録を促し、会員登録したその日に、決済代金から会員特典として割引をするなどして、個人情報の取得ができます。

個人情報の取得は、積極的にアプローチすることではなく、ユーザーが何かの行為の際に、同時にできる限りユーザーの負担なく、取得することです。

個人情報が掌握できれば、良質な口コミが生まれる可能性が高まる


来店後に、任意のユーザーに口コミを書いてもらう際に、

自発的に書く場合のエネルギーが「怒り」であるのに対して、

受動的に書く場合のエネルギーは「特典」に変換することができます。

と説明しました。

例えば、○○日までに口コミを書いていただいた方に「○○ポイントが付与!!」とか、「次回利用可能なクーポンを付与!!」とか、考えればいくらでもアイディアは出てくると思います。


なんだ、、、こんな単純なことか、、、。


そう思ったと思いますが、そうです。

しかし、このきわめて単純なことが、できません。

なぜでしょうか?

個人情報がないからでしょうか?

いえ、医療機関にしても、ホテル・宿泊施設にしても、確実に集めていますよね。

なにが、良質な口コミをあつめるのに、欠けているのでしょうか。

企業が持っている個人情報とは、あくまでも業務遂行に必要な個人情報を管理するための物であって、

口コミを促進するために設計されているわけではないから、

結局は、個人情報を管理しているとはいっても、それをリアルなビジネスとしては、有効に使えないのです。

レビュー促進ツールをつかると、余計に悪評が増える可能性がある罠


よく、Googleレビュー投稿を促進するためのツールとして、以下のようなツールがありますが、これは注意が必要です。
  • Gyro-n Review
  • Voice
  • 星カクトくん
  • クチコ
これらのツールを使うと、使い方を誤った場合は、余計に悪評が増える可能性があることを指摘しておきます。

私が口コミのレビューがまだ 2.9 の時、レビュー促進ツールを考えたことはありました。

しかし、結論からいうと、こうしたツールは私は一切使わずに、レビューを4.5 まで改善することに成功しています。

ツールを利用すると、自発的に書く場合のエネルギー「怒り」がこみ上げる可能性があります。

ツールというのは、あくまでも一定のルール(プログラム)に基づいて、ユーザーのメールアドレスや電話番号宛てにショートメールとして送信されます。

そして、ユーザーはレビューを書くか否かを判断することになります。


機械的に送信されたメールを見た時、そこに特典が付与されると記載があったとしても、

ユーザーはポジティブな口コミを書いてくれるでしょうか。


私は、機械的なメールを送れば送るほど、ユーザーは怒りの感情が沸き上がってしまうのではないかと感じています。

これは自分自身の経験から断言できます。


ある日、私は歯科で歯石除去の定期的な検診を受けました。

そのあとに、歯科から機械的なメールが届きました。

「Googleレビューを書いてみませんか?」 というものでした。

レビュー投稿促進ですよね。

これ自体は間違っていませんが、投稿促進メールは、

歯科衛生士からではなく、

あくまでもシステムが自動送信したメールでした。


ユーザー(私)が受ける感情としては、

対人間に対してではなく、何かを対応するのではなく、対システム、つまりロボットに対してです。

この時、私の感情は、相手がロボットなら、システムに対してケチをつけたいと思う

怒り

の感情が生まれていました。

あくまでも、私個人の経験なので、かなりの偏りが入っていることは否定しませんが、

システムに対してと、

人に対しての反応は、全く違いますよね。

それを言いたいわけです。

なので、

良い口コミは、人から人に対して訴求されたときに生まれる


レビュー投稿促進メール自体は、消して間違っていません。

それをシステムが送るのではなく、歯科衛生士本人が本人の言葉で送っていれば?


かなりの確率で良い口コミが投稿されると思いませんか?

皆さんは、どう思われますか?


私がGoogle口コミの評価点を改善したのは、まさにこの部分を深く考えた結果でした。

良いレビューが生まれるのは、良いサービスや良い商品を提供しているのは、当たり前の話で、

あとは構造的にそれを正しく評価してもらうためには、

どうやってユーザーの心をポジティブな方向に動かすかです。



レビューの投稿を促す際に、対象となる送信先のユーザー数が多くなれば、それだけに1日の内の時間を取られると見積もっていたので、自動化させる仕組みを開発しました。

まず、繰り返しますが、個人情報が適切に管理されたシステムがあることが前提です。

そのうえで、投稿促進メールは2種類に分けました。


医療機関、宿泊施設、レストランのオーナーの方へ

最初に申し上げておきますが、

私自身は、レビューを集める専門家ではありません。

私自身は20年の経験を持つ、ITの専門家です。
システム開発やWEBマーケティングが専門です。

私が過去1年にわたり、Google口コミ対策を講じた内容が、

もしかしたら、医療機関のGoogle口コミ改善や、宿泊施設、レストランにも応用できるのではないかと、感じています。

ITの専門家ですが、医療機関などで、想定外の口コミが投稿されて困っている先生方、私のやり方でもしかしたら改善できる可能性はあります。

1年、2年とかかりますが、レビューが数百件、数千件と積上がれば、大きな影響力を持つようになります。


もう一度繰り返しますが、重要な点は

・口コミ対策用に、顧客データベース設計する。
・任意の日付で促進メールを特典付きで送る。
・日々の担当者が自然な形でユーザーに投稿を促進してもらうようなメールを送る。

これを、日々の業務に組み込んでしまえば、どーってことありません。


血の通ったメールや、多少の誤字脱字が入ったような、人間実のあるメールから促されれば、人は動いてくれます。

例え、3.0以下のレビューであっても、5を付けてくれるユーザーはたくさんいるはずです。

私自身、ITシステムを作ることで20年経験してきましたが、

この経験が、Google口コミ対策にお役に立てるかもしれません。



ここから先の話については、ご連絡いただければ、相談させていただきます。
実際に、レビュー4.5のレビューまで改善されていった経過も説明できます。








2024年8月9日金曜日

facebook を活用したアフィリエイトマーケティングの戦略と全体設計(備忘録・社内用)

 当社では、越境EC事業者とインバウンド事業者向けにアフィリエイト広告事業を展開しているのですが、このアフィリエイト広告がどのように機能しているのか、社内向けに備忘録も含めて、このブログで書いておきます。

今回は、アフィリエイトの開拓です。

1. アフィリエイト会員の開拓

アフィリエイト広告は、日本の広告主にPRする以前に、アフィリエイト広告をしてくれるユーザーを開拓する必要があります。

リアルなビジネスでいうところの、商品の仕入れということです。

アフィリエイト事業において、アフィリエイターの開拓は商品の仕入れと同義になります。

アフィリエイターの開拓は、主にfacebook広告を使います。

広告の詳細は企業秘密な部分があるので、公にはできないのですが、facebookである市場にアクセスすることで、アフィリエイト会員を集めることができます。

アフィリエイト会員を集める時は、顧客ペルソナを設計して、その内容をアフィリエイト会員にも共有します。

2. 開拓したアフィリエイト会員のシステム登録

facebook広告 は lead で獲得した個人情報は facebook内から外部のサーバに転送したり、データ連携することが、基本的にはできません。

そこで、facebook で獲得したデータを 外部のサーバと連携するために、intergrately というWEBサービスを利用します。この外部サービスと類似するものとしては、LeadsBridge というWEBサービスもあります。

intergrately は有料です。1回のリード獲得が 1 Task となっていて、Taskの件数に応じて月額料金が $19.99~ $239 まであります。


広告主の案件で、個別にアフィリエイト開拓を依頼された場合は、どのくらいのアフィリエイト会員が欲しいのかに応じて、この費用がアドオンされますので、注意が必要です。

例えば、3ヶ月で10,000人ぐらいは欲しい、、、と言われた場合は、 Professional プランにあらかじめグレードアップしておく必要があります。


intergrately を利用してleadで獲得したデータを外部サーバに転送し、Discovery Japan Partner の システムに登録して、ユーザーに会員登録完了のメールを送信します。

facebook の lead からメールの送信まで、すべて自動化されています。

facebookからサインアップをすると、ほぼリアルタイムで会員登録完了のメールが送られ、Discovery Japan Partner にログインができるようになります。

これで、新会員はアフィリエイトプログラムを開始することができるようになりました。

3. アフィリエイト会員の活性化

アフィリエイト会員を大量に集めることはできても、会員の活性率が重要な点です。

アフィリエイト会員は、システムログイン後、GoogleやFacebookでソーシャルログインをすると、アフィリエイト会員のプロフィールに写真が掲載されるようになります。

写真が掲載されると、広告主のページにもアフィリエイト会員の情報が伝達されるので、広告主からの提携オファーが入りやすくなります。

多くのフォロワーがいる場合は、獲得できる報酬率も変わります。詳しくはこのページで解説しています。(英語)

4. アフィリエイトリンク取得の自動化

アフィリエイト会員は、初めてシステムにログインした時点で、Discovery Japan Mallのアフィリエイト連携が完了しています。

Discovery Japan Mall にアフィリエイト会員ページからアクセスすると、amazon アソシエイトと同じように、ページの上部に自分専用のアフィリエイトリンクが掲載されているので、簡単にプロモーションを始められてるようになっています。


5. アフィリエイト会員の活性化 2 

アフィリエイト会員になってから、特定の日付が経過すると、プロフィール画像のアップロードを促進するためのメールが自動送信されます。

アフィリエイトは会員登録はしても、実際にプロモーションをしてくれるのは、10%程度と言われているためです。


以上がアフィリエイト会員の開拓の流れになります。





複雑なIT技術をわかりやすく解説します サイト内検索 Elasticsearch

私、動画生成AIにはまっています。

既に5本ほど動画をして、ある程度ノウハウを掴みました。

ちょっとづつではありますが、複雑でわかりづらいIT技術を、動画にしてわかりやすく解説をしました。

最新の動画は、Elasticseachに関する解説動画です。

ぜひ、ご覧ください。