うち会社には営業マンという職種の人はいない。
営業マンがいないので、商品の価値を届けるという作業において会社の勢いとか温度感とかを顧客にダイレクトに届けることができない。
その代わり、ホームページで提供しているオンラインセミナー、紙のカタログ、昨年から参加させてもらっている中小機構が開催している全国のセミナーで登壇させてもらっている。これらが営業マンの代わりのようなもので、あとは申し込みした後に個別の担当者がサポートをして、その都度必要に応じて商品なりサービスを提供している。
営業マンはいないが、大型店舗を担当する法人担当者はいる。彼らは営業マンではなくディレクターである。例えばECサイト全体を当社へ発注する企業にとっては、毎回変わる担当者ではなく、発注時から納品まで同じ担当者がすべてを取り仕切ってくれるような専任担当者の存在が重要なのは当社も把握しており、そこについては人を割り当ててある。
今日はみんなに営業について説明する。
営業マン不在の会社が成長するためには?
まず、間違った知識を持っている人に言っておくが、- いい商品を作れば、お客は来る。
- いいサービスを提供すれば、お客は来る。
というのは間違いである。いい商品を作っている会社は沢山あるし、特に日本の製造業などは世界に売れるいい商品を作っているが、あまり売れている会社はない。というか、ほとんどが結果的にどこかのメーカーの下請けとなってしまい、自分たちの力でその商品の価値を最終顧客に届けることが難しいと悩んでいる会社は多い。
いい商品やいいサービスは自分たちが感じる価値で、ユーザー目線ではそんなのはどうでもいい。私たちがやるべきことは、ユーザーが感じるフラストレーションやイライラをできる限り早い段階で受け止め、それを解決する方法を提案することだ。
それをユーザーが普段使う言葉で市場にマーケティングし、私たちの価値を広告を活用して届けることである。良くも悪くも成長している会社はこの部分ができている。
当社には営業マンがいない。
営業マンがいないということは、新規顧客との接触機会が営業マンを雇っている会社に比べて圧倒的に少ない。
そのため、新規(既存)顧客が当社の温度感や価値を理解できるのは、
- ホームページやカタログ、オンラインマニュアル、ブログ
- セミナー
- 契約前、契約後の電話やメールなど
この3つにみんなは全エネルギーを注がないといけない。逆に言えば営業マンがいないということは、インターネットやセミナーという真にマーケティングだけで顧客獲得ができなければ会社は潰れてしまう。
ホームページやカタログ、オンラインマニュアル、ブログ
ホームページや紙のマニュアルは読まれなければ コンテンツとしての価値はない。お客様に読まれるためには、どのような情報とレイアウトなどの視覚的な読みやすさやをもって作成するのかが重要である。
ブログは最重要メディアである。
ブログから自社サイトに流入して当社に興味を持っていただける会社は本当に多い。
そのため、ブログは定期的に情報発信しなければならない。
セミナー
これは私社長自身がオンラインとリアルのセミナーの両方をやっていることから、自分自身に対しての戒めのために書いておこう。セミナーはセールスにとって絶好の機会であることは間違いない。
しかし、この機会をゼロにしてしまうのも、最高のセールスの場にするのも、すべてはセミナー講師の最初の5分の内容である。
自分が今まで受けたセミナーの中で判断できることだが、上手なセミナー講師と下手なセミナー講師の違いは最初の5分だと思っている。
上手なセミナー講師ほど、自分の自己紹介は後回しだ。そんなものは事前に紙に書いておくなりして配布しておけばいい。
最初の5分〜10分で参加者の心を惹きつけなければ、残りの時間は全く意味を持たない。この最初のゴールデンタイムは、PASONAの法則の通りだ。いい商品を巧みな言葉でセールスすることではなく、何が問題なのかを訴えかけることに尽きる。
例えば、60分のセミナー時間が割り当てているとするなら、とある講師のセミナーでは、問題のあぶり出しに25分近く時間を割いていた。この25分間はどの参加者も釘付けになっていた。実は大きな期待をセミナーにするのではなく、今実際に起こっている問題点を明瞭に解説し、その問題の解決方法について理解しやす絵コンテなどで説明してくれる講師などは一流だと思う。
これは神田氏の本を私も10年前に読みあさり、何が問題なのかから始まるトークで話しかけると顧客は購入の準備を始めてしまう。PASONAの法則はセミナーでも十分通用する。
契約前、契約後の電話やメールなど
当社にとってお客様のビジネスが成長するかどうか、最も重要な部分である。今、みんなは納品やサポートのメールなどさまざまな接点を顧客と持っている。
お客様と当社の情報量を比較すればの方が商品周りの知識については少なからず多く持っている。その情報格差が大きすぎるとお客様は商品を十分に使うことができず、期待したような結果を得られることができない。
ビジネスソリューションなので、iPhoneのような操作端末ほど単純にすることはできないが、ある意味ゲームと同じで次に何をすべきなのか、ソフトウェアとしての使い勝手の改善と、お客様からサポートを頂いた時に対応だ。
みんながやるべきことは3つ。
- お客様に商品のことが勉強できる機会を提供すること。
ユーザー自身がソフトウェアについて学習できる機会、家電で言えば、取り扱い説明書的なものとか、攻略マニュアル的なものが、いかに質の高い情報としてユーザーに提供できているか。 - ソフトウェアの使い勝手を改善すること。
上とは真逆の発想だが、マニュアルなしで使えるなければならないというのが、持論である。ゲーム感覚でソフトを使えるようにするためにはどのようなユーザビリティが必要なのか、常に考える必要がある。 - 立ち上げ時のサポート
サポートは0から1にするときが最もパワーがいる。つまり今までなかったものを新たに作り上げるときにサポートが必要になるのである。これにはほとんど例外はない。サポートをするときは、こうしたユーザー心理を常に把握すること。
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