2024年3月6日水曜日

2024年版 越境ECモールの出店の募集を再開します

越境ECモール Discovery Japan Mall への出店

 

2016年に立ち上げたDiscovery Japan Mallへの出店を一時期とりやめておりましたが、海外物流など一通りシステムが安定してきましたので、越境ECに挑戦したい企業様の出店申し込みの再開をします。

出店内容を大幅に変更しましたので、このブログではポイントを絞って説明します。

越境ECモール Discovery Japan Mallの詳細はこちら

Discovery Japan Mallはamazonの出店と同じく、フルフィルメント型のみ出店可能という形に変更をさせていただきました。

特徴は3つあります。

1、商品登録が不要

まず、最大の特徴はamazon、楽天、Yahooショッピングのいずれかに出店しているショップ様が対象という制限をさせていただいております。その代わりに、商品登録をしなくてよいということです。

商品登録はDiscovery Japan Mall側ですべて行います。
当社が商品登録を行うことにより、海外の消費者が買いやすい商品名に修正を行ったり、広告を行う際にあらかじめ非承認となってしまいそうな商品画像を除外することができるなど、当社が一定のフィルターをかけることで、より越境ECでの売上があがるという経験値に基づき、このような方向性にしました。

英語への翻訳や在庫更新などもすでに出店されているモールの最新情報を元に行いますので、出店にあたり商品登録という手間が完全になくなります。

在庫の更新も同様で、amazon、楽天、Yahooショッピング側で在庫なしとなれば、Discovery Japan Mall側でも在庫が引き当てられるようになっております。(リアルタイムではありませんが、在庫切れによる失注がないように対策しております)

2、海外出荷が不要

出店社様側で海外配送を行う必要はございません。
注文が発生した場合は、当社指定のDiscovery Japan Mall指定の物流倉庫に送って業務は完了となります。指定倉庫までの国内配送料は出店社様側でご負担をいただくことになります。

当社が海外配送を行うことにより、通関時に必要な書類を求められたり、お客様と連絡が取れないなど、海外発送に係るすべてのサポートを当社が行います。

海外配送は1件あたり550円となっております。

3、カスタマー対応が不要

ネット通販サイトではカスタマーサポートが必要となりますが、この業務も出店社様は行う必要はございません。

商品個別に関する質問については出店社様へエスカレーションすることにはなりますが、それ以外のお買い物や配送状況に関するすべてのお問い合わせは当社にて対応させていただきます。

出店費用

amzonの出店と同じく、小口出品(月額5,500円、手数料18%)と大口出品(月額11,000円、手数料15%)の2種類があります。月商30万円を超える場合は、大口出品の方が最終的な手数料は安くなります。

最低契約期間は6ヶ月で、その後は6ヶ月単位での出店契約更新となります。

出店条件

出店条件として、以下の内容をクリアしている必要があります。


  1. amazon, Yahooショッピング, 楽天のいずれかのモールですでに販売されている商品であること。
    当社では商品登録の際に、これらのモールに掲載されている商品を参照します。モールに掲載されていない商品を出品される場合は営業担当までお問い合わせください。
  2. 輸出禁制品に該当していないこと。
  3. JANコードが割り当てられている商品であること。
  4. 受注後、48時間以内に当社指定倉庫に出荷できる体制を保持していること。

売れる商品ジャンル

eBayジャパンが公開しているセラーポータルにある、月間取引内容を参照していただきますと、売れる商材、月間の取扱高を確認することができます。

または、Google各国の検索結果を下記のページより確認することができます。

ブランド出店について

ブランド企業様については、Discovery Japan Mallの出店と合わせて、顧客との強力な関係構築が可能になる独自のブランドストアの提案をさせていただいております。


2024年1月19日金曜日

外国人アフィリエイト会員が2万人を突破! セミナー開催決定!

2023年7月より開始したアフィリエイト広告事業「Discovery Japan Partner」の外国人アフィリエイト会員が2024年1月時点で2万人を突破しました。

アフィリエイト広告とは、一般的に成果報酬型広告を意味します。

通常の広告は、成果にかかわらず所定の場所に広告を設置しただけで広告費が発生します。アフィリエイト広告の場合は、広告を掲載するだけでは費用は発生しません。広告をクリックして本当に商品やサービスを購入(または会員登録などのアクション)したときのみ、その購入額に応じて広告費が発生します。

これは、広告主側から見ると1件あたりの広告費が可視化されるために非常に費用対効果が良い広告と言えます。ただし、広告を掲載するアフィリエイト会員によっては、自社のブランドイメージを損なわれるような広告の掲載をされるリスクもあるため、アフィリエイト会員との提携には慎重になるなどの懸念点もあります。

Discovery Japan Partner の特徴は、越境ECやインバウンド事業と相性がよい

Discovery Japan partnerのアフィリエイト会員は、すべて外国人に特化していることが最大の特徴です。中には日本人も含まれますが、会員の皆さんは英語や母国語で情報発信しているため、日本語によるサービスではありません。

したがって、越境ECサイトを運営されている企業様、インバウンド事業(ホテルや公共サービス等)をされている企業様との相性がよい広告となります。

外国人アフィリエイト会員、成果は期待できる?

当社が集めた初動約10,000人の会員の内、自社運営する Discovery Japan Mall の販促を行った結果、約5名のアフィリエイト会員が売上約17万円に貢献する販促を行ってくれました。

集めたアフィリエイト会員に対する成功確率は0.05%と極めて低い結果となりましたが、毎日300名~500名の新規会員登録があるため、順調に10万人、100万人と会員を拡大していくことで、アフィリエイト広告経由での売上は必ず拡大していくと考えています。

アフィリエイト会員の属性

2024年1月時点での会員属性ですが、以下の通りです。

【国別で多い国】
  • インド 7,000名
  • フィリピン 5,100名
  • インドネシア 5,000名
  • アメリカ 413名
  • イギリス 73名
  • 日本 864名
  • カナダ 21名
【登録ソーシャルメディア】
  • facebook 6,800件
  • Instagram 12,000件
  • tikTok 1,400件
  • YouTube 390件
  • WEB/Blog 1,200件

フィリピンとインドは、自国向けに販促をするというよりは、欧米からのITシステム開発の受託先という国家としてのIT戦略背景もあるため、アフィリエイト会員は欧米向けに対してコンテンツを発信している人が多いという特徴があります。また欧米向けのコンテンツ制作しかしたことがない人の割合がかなり多く(自国向けだと買う人が少ないため)、英語での発信をしてもらうだけでも、全体的にソーシャルメディア上でのリンクも増え、世界中にコンテンツをまずは発信できます。その発信をみて、さらにSNSで話題になることもあります。

0.05%のアフィリエイト会員になると、プロ動画のレベル

アフィリエイト会員の中でもTOP 0.05%のクラスになると、販促コンテンツのレベルが格段に高くなり、YouTubeの動画だけでもプロ並みの動画に仕上げており、その1つの動画が数年にわたり継続的に再生され、商品が売れていくという傾向があります。

プロレベルの動画クリエイターもアフィリエイト会員として登録しているため、彼らとのコラボレーションを行う際は、

・試供品を無償提供する
・動画制作についてのコンテンツ戦略を伝える
・1回のみではなく、3-4回継続して行ってもらう

などの戦略をとることにより、1つの動画から数百万円もの売り上げを作り出すことなどが可能になった事例もあります。

アフィリエイト会員とのコラボレーションを希望の場合は、弊社営業担当者までお問い合わせいただくことで、ベストな提案をさせていただくことができます。

アフィリエイト広告セミナー

2024年2月6日 13時より、オンラインでのアフィリエイト広告セミナーを開催します。
越境ECやインバウンド集客でお困りの方、ぜひご参加ください!!




2024年1月4日木曜日

マクドナルド理論で開発する海外物流システム

物流のシステムを開発することは、マクドナルドを作るようなものだと私は考えています。マクドナルドの歴史を知らない方のために、少し説明しましょう。

現在のマクドナルドの繁栄を知ることは、すべてのビジネスパーソンにとって非常によいビジネスの教材です。マクドナルドは日本全国どこで食べても同じ味です。同じ味にするためには、同じ素材を同じ手順で行う必要があります。一見、当たり前のことですが、この当たり前が企業内のオペレーションに上手く機能していない場合、同じ味(サービス・品質)にはならず、それが原因で本来やらなくても良い無駄な仕事が増えたり、経費が増えたります。マクドナルド兄弟が創業したときは同じ味になっていませんでした。

同じ味にするというのは、100人が100通りのやり方でやるのではなく、100人がすべて同じやり方で作業をするという意味です。100人がすべて同じやり方をするためには、行動制限を行うために発明が必要です。これはある結果を導くために、会社が定めた手順を確実に行うということです。

起業家であるレイクロックは発明をマクドナルド兄弟に提案することからストーリーは始まります。マックシェークをレイクロックが発明した工作機を用いることで短時間に同じ味のものを複数作れるようにしたのです。この発明があらゆるオペレーションに浸透していくと、マクドナルド事業を複製可能なビジネスモデルに進化し、フランチャイズになり、現在の姿のマクドナルドへと発展します。このマクドナルドの歴史を知るのに手っ取り早い映画がファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツです。

私が今取り組んでいる海外物流システムの開発は、まさにマクドナルド理論で実践しています。
物流事業をマクドナルド理論で解釈すると、どんな貨物が入庫しても、同じ味(同じ業務品質)となり、トラブルなく出庫されると言う意味です。

さて、当社が2022年から開始した海外物流事業における同じ味とは、具体的に何かを考えてみたいと思います。

まず、国内物流と決定的に違うのは、全国一律**円というサービスは存在しないということです。amazon をはじめ zozotown やヨドバシなど日本の主要なECサイトは、注文金額が一定額を超えるとサイズに関わらず送料無料になっています。

海外物流では、1個送るだけでも最低2,000円程度はかかります。国内の数百円とは訳が違うのです。

1個2,000円の送料もあれば、サイズによっては1個で20,000円のものまであるため、送料無料で受けるというのは基本的にはありえません。


この商品の梱包サイズは 47 x 32 x 31 、3Kgでamazonでは送料無料となっています。送料を取ったとしても数百円で送れるレベルです。

海外向けにこの商品を送る場合、47 x 32 x 31 / 5000 = 9.44 ... となり、10Kg換算の重量帯として送料は計算されます。これは海外貨物の重量測定時の計算式である容積重量という考え方が元になるのですが、3Kgの貨物だと思っても実際の重量は10Kgとして請求されます。

そのため、正しい送料を見積もるには梱包された最終出荷状態で3辺と重量を計測する必要があります。

日本国内のECサイトではそもそもこのようなことを行う必要性はありません。ある一定金額を超えたら送料無料なのでほとんどの商品データベースに3辺の情報や容積重量のデータを登録しているというのはまずないでしょう。

しかし、越境ECサイトで正しい送料を計測するとなると3辺のデータか容積重量の正しいデータを把握している必要があるため、ここが海外物流システムを開発するときの課題になるのです。

なぜ、3辺のデータか容積重量の正しいデータを把握している必要があるのか?

軽くて容積の大きいものをイメージしてみてください。


これは、釣りで利用するベストですが、重量は1Kg しかありませんが、海外に送るときは11Kg です。もし商品登録が1Kgでアメリカまでなら約2400円〜程度ですが、11Kgとなると6,000円を超えてしまいます。

海外物流を行うと、こうした事実を知っていながらも、やはり人間が行う商品登録データにはミスが必ずでます。こうした重量ミスが重なると、高額な海外送料が請求され利益を圧迫してしまう原因となります。

しかし、すべての商品の3辺を正確に登録することは、基本的に人間が行うことなので不可能でしょう。(もちろん、費用をかけて正確に行うことはできなくはありませんが、商品登録にそもそもそこまで費用をかける企業はありません)となると、ある程度大雑把に登録するしかありません。

であるということを前提とした場合、ここからマクドナルド理論によって、ビジネスを完全に同じ味付けをして、だれがやっても送料エラーにならない仕組みというのが、ビジネスの発明になってきます。

入庫検品 → 正確な重量をアップデートする仕組み

上記に述した通り、正確な(容積)重量というのは、最終梱包状態にならないと計測ができません。そして、人間が行う商品登録データ登録というのは正確ではないというのが前提の上で、どうやってこれをマクドナルド理論に落とし込むかです。

私が考えた仕組みは以下の通りです。
  1. 商品をスキャンし、出荷貨物の①注文番号と、②3辺サイズと③重量をを計測する。
  2. ①と②と③を私が開発した物流クラウドに登録する。
  3. DHL、FedEx、EMSの最新送料(燃油サーチャージ込み)が自動計算される。
  4. 商品登録した重量よりも計測した(容積)重量が大きい場合(送料が足らない)、システムによりアラートが出力され、担当者はその場で商品の重量を更新することができる。
これにより、物流システムとECが連動される仕組みです。物流担当者が商品のデータベースを瞬時に、しかも簡単に更新することができるため、貨物量が多くなるほど商品データベースの正確性がアップします。

ここでポイントとなるのが、物流側の従業員がECサイトの商品データベースを進化させているという点です。

ECと物流が別々に、全く異なる考え方で機能していた場合、物流の工程で何か課題があっても、それを報告し、実際に改善まで漕ぎ着けるとなるとかなりの時間を説明を要したりします。余計なミーティングが入ったりするかもです。

当社は、物流人材が越境ECサイトの商品データベースを最小の手間で、しかも簡単に更新できる仕組みを備えているため、2度と同じような送料エラーが起こらない仕組みを、物流側とEC側が協力してできる体制を作りました。

貨物に応じて品質検査を行う仕組み

越境ECでは、日本ではあまりないような高額注文($2,000を超える)が普通に入ってきます。$2,000を超える場合、通関に時間がかかったり、また高額商品を送る場合は(関税支払い拒否による)受取拒否などのリスクを勘案し、リスク対策を事前に行っておく必要があります。

そこで、私が考えた品質基準は以下の通りです。
どんな貨物であっても、Checkの1から10を実施するということです。

Check 1インボイス印刷インボイスを印刷し、PakまたはYour Pack、サイズを記録する
Check 2注文価格商品価格総額が$500以下 → Pack , 以上 → Box
Check 3重量重量が2.5Kg 以上 → Box
Check 4サイズ3辺L x W x H = 15400 以下 → Pack 以上 → Box
Check 5リチウムイオン電池リチウムイオン電池含む → UN3481を貼る
Check 6高額商材
商品価格が$2,000 超 → 貨物を2以上に分割・追跡番号も別、貨物あたりのコストを$1000以下に抑える
Check 7署名リクエスト商品価格が$700超 → 成人署名追加
Check 8送料比較
商品重量と実測重量のチェック、顧客支払い送料との比較、赤字送料受注の場合は商品重量訂正指示
Check 9HS コード正確なHSコードの存在有無
Check 10商品インボイスに記載の商品の正確性を確認する(型番、サイズ、状態)

これを担当者が貨物毎に検品するのはとても大変です。それこそ、同じ味になりません。
私が考えた仕組みは以下の通りです。

  1. 商品をスキャンし、出荷貨物の①注文番号と、②3辺サイズと③重量をを計測する。
  2. ①と②と③を私が開発した物流クラウドに登録する。
  3. DHL、FedEx、EMSの最新送料(燃油サーチャージ込み)が自動計算される。
  4. 商品登録した重量よりも計測した(容積)重量が大きい場合(送料が足らない)、システムによりアラートが出力され、担当者はその場で商品の重量を更新することができる。
  5. 次画面にてCheck1〜10が実行され、必要に応じてアラートが出力されるという仕組みです。


こちらの画面のように、Check1から10が実行され、どんな貨物がきてもマクドナルド理論によってあらゆるリスクが排除され、同じ味付けの出荷品質になります。

この画面、すべて英語で設計し開発しました。これは、人口減少社会を背景にしています。いずれ、日本人の雇用が難しくなった時に、日本在留の外国人を雇用し、彼らがこのシステムを利用することを前提にしたからです。したがって、当社の物流システムはすべて英語の画面で、現在の日本のスタッフも英語の画面のまま使ってもらています。

上記の画面には、さらに送料利益というものまで表示させています。
顧客が払った送料と、計測後送料の差異を計算し利益を確定させています。物流で業務に従事する方がにもコスト意識を持ってもらうためには、とても重要な指標だと思っています。

あとは、実際に手を動かす梱包作業となりますが、これはまた別の機会に説明したいと思います。